現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 超非力で激遅だけど楽しさはヤバい! かつてあった30馬力未満のクルマたちがもっていた魅力

ここから本文です

超非力で激遅だけど楽しさはヤバい! かつてあった30馬力未満のクルマたちがもっていた魅力

掲載 13
超非力で激遅だけど楽しさはヤバい! かつてあった30馬力未満のクルマたちがもっていた魅力

 この記事をまとめると

■昔は30馬力未満の乗用車が数多く存在していた

コンパクトで安価でハイパワーな「2ストロークエンジン」! クルマもバイクからも消えたワケ

■馬力が低いのは信頼性や耐久性を重視したことが背景にある

■速度は遅いが「操る楽しさ」に溢れているのが特徴だ

 たった30馬力にも満たないクルマでも楽しさ満点!

 いまや軽トラでも50馬力をマークするぐらいなので、それ以下のパワーのクルマなんて考えられないと思う人がいるかもしれない。でも昔は50馬力以下の車種はゴロゴロあったし、30馬力未満というクルマもかなり存在した。というか、いまなお語り継がれるような、有名どころにも、アンダー30馬力は多かった。

 まずは第2次世界大戦後のフランスとイタリアのベーシックカーの代表格である、シトロエン2CVと2代目フィアット500だ。

 ともに空冷の2気筒エンジンを積んでいて、2CVの初期型に積まれていた375ccは9馬力しかなかったとのこと。2トーンカラーが印象的な最終型のチャールストンは602ccに拡大されているが、それでも29馬力だった。

 リヤエンジンのフィアット500は、当初から479ccの排気量はあったものの、最高出力は16.5馬力。その後499.5ccに拡大されたけれど、このエンジンを積んだポピュラーな仕様である500Fや500Lは18馬力に過ぎなかった。

 2CVのライバルだった同じフランスのルノー4(キャトル)、西ドイツのフォルクスワーゲン・ビートル、イギリスのBMCミニはいずれも、排気量に余裕がある4気筒エンジンを積んでいたが、初期型ではキャトルが747cc/26.5馬力、ビートルは1131cc/25馬力で、唯一ミニだけが848cc/34馬力と、30馬力を上まわっていた。

 排気量に対して最高出力の数字が低いのは、当時の技術水準の影響もあるけれど、大衆車ということで信頼性や耐久性を重視したためもある。

 ガソリンエンジンは上までまわせばパワーが出るけれど、その分さまざまなパーツが高速で動くので、精度の高さが必要だし、摩耗なども進みがちになる。そういった理由で排気量に余裕を持たせ、ほどほどの回転数で必要な力を出していたのだ。

 日本車も当時はパワーが低かった。360ccに排気量が制限されていた軽自動車は顕著で、「出目金」の愛称で親しまれたスバル360の初期型は16馬力。ヨーロッパ勢に比べて、排気量の割に数字が出ているのは、2ストロークエンジンだったことが大きい。

 ここで挙げた大衆車はすべて乗ったことがあるし、いくつかの車種は初期のモデルもドライブした。不思議なのは、若い頃はただ遅いとしか感じなかったのに、最近はそうは思わないことだ。

 年齢を重ねて自分の性格が穏やかになったこともあるが、遅いクルマを速く走らせる楽しさに目覚めたことも大きい。

 道路の勾配やカーブをいち早く読み取り、エンジンのパワーバンドを外さないようにギヤをこまめに変えながら流れに乗るというのは、サーキットでタイムを刻む瞬間に似ている。しかも制限速度内でそれができる。速さ=楽しさとは違う意味で、操る歓びが満喫できるクルマたちだと思っている。

こんな記事も読まれています

メルセデス・ベンツ用「SOLパフュームアトマイザー」新たに3種の香りを追加
メルセデス・ベンツ用「SOLパフュームアトマイザー」新たに3種の香りを追加
グーネット
スバル 「BRZ」現行モデルが生産終了へ。“次のモデル”はどうなる?
スバル 「BRZ」現行モデルが生産終了へ。“次のモデル”はどうなる?
グーネット
一般道の7割が最高時速30kmに!? 生活道路ってそんなにあったの? 警察庁が道交法改正を検討だって!
一般道の7割が最高時速30kmに!? 生活道路ってそんなにあったの? 警察庁が道交法改正を検討だって!
ベストカーWeb
米国からMTのフォード「マスタング」を個人輸入! ヘリコプター整備士の技を活かしてモディファイされた極上の1台とは
米国からMTのフォード「マスタング」を個人輸入! ヘリコプター整備士の技を活かしてモディファイされた極上の1台とは
Auto Messe Web
一発で決めたWTRアキュラ10号車が接触多発のデトロイトで今季初優勝。恐竜ポルシェはGTDプロ2勝目
一発で決めたWTRアキュラ10号車が接触多発のデトロイトで今季初優勝。恐竜ポルシェはGTDプロ2勝目
AUTOSPORT web
「ゴージャス」と評したい乗り心地 新型 シトロエンC3へ試乗 市街地ではキビキビ!な1.0Lターボ
「ゴージャス」と評したい乗り心地 新型 シトロエンC3へ試乗 市街地ではキビキビ!な1.0Lターボ
AUTOCAR JAPAN
鈴鹿8耐:2年連続出場のTaira Promote Racing。柴田義将、ST600王者の阿部恵斗と西村硝の新たな布陣で挑戦
鈴鹿8耐:2年連続出場のTaira Promote Racing。柴田義将、ST600王者の阿部恵斗と西村硝の新たな布陣で挑戦
AUTOSPORT web
F1の勢力図は変わりつつあるも、フェルスタッペンは「今いる場所に満足している」とレッドブル離脱の可能性を否定
F1の勢力図は変わりつつあるも、フェルスタッペンは「今いる場所に満足している」とレッドブル離脱の可能性を否定
AUTOSPORT web
【F1チーム代表の現場事情:バスール/フェラーリ】チームの印象を変えた愛すべき人物。ライバルの祝賀にも飛び入り参加
【F1チーム代表の現場事情:バスール/フェラーリ】チームの印象を変えた愛すべき人物。ライバルの祝賀にも飛び入り参加
AUTOSPORT web
トヨタ・ホンダ・マツダ・スズキ・ヤマハで認証不正が発覚! クルマの安全性には問題ないもの多数だが問題は「メーカーへの信頼」
トヨタ・ホンダ・マツダ・スズキ・ヤマハで認証不正が発覚! クルマの安全性には問題ないもの多数だが問題は「メーカーへの信頼」
WEB CARTOP
新宿から“富士山のサーキット”直通! ついに初の公共交通機関が誕生 毎日運行 小田急高速バス
新宿から“富士山のサーキット”直通! ついに初の公共交通機関が誕生 毎日運行 小田急高速バス
乗りものニュース
最終ラップのシケインで大逆転。Astemo太田格之進がSTANLEY山本尚貴をオーバーテイク/第3戦鈴鹿
最終ラップのシケインで大逆転。Astemo太田格之進がSTANLEY山本尚貴をオーバーテイク/第3戦鈴鹿
AUTOSPORT web
“普通二輪免許”で乗れるKTM発「単気筒スポーツバイク」の印象とは? “排気量アップ”で走りの爽快感アップ! アグレッシブな見た目も特徴です
“普通二輪免許”で乗れるKTM発「単気筒スポーツバイク」の印象とは? “排気量アップ”で走りの爽快感アップ! アグレッシブな見た目も特徴です
VAGUE
第1号基:Terra Chargeが急速充電サービスを開始…6分で100km分のEV充電
第1号基:Terra Chargeが急速充電サービスを開始…6分で100km分のEV充電
レスポンス
新品で溝が十分! サイズも適合! それでもトラックに乗用車用タイヤを履かせると車検に通らないケースがある
新品で溝が十分! サイズも適合! それでもトラックに乗用車用タイヤを履かせると車検に通らないケースがある
WEB CARTOP
ツバメインダストリ、搭乗型ロボット『アーカックス』リース開始
ツバメインダストリ、搭乗型ロボット『アーカックス』リース開始
レスポンス
アイルトン・セナの甥、ブルーノ・セナがハイパーカー「マクラーレン・セナ」で市販車のラップレコードを樹立
アイルトン・セナの甥、ブルーノ・セナがハイパーカー「マクラーレン・セナ」で市販車のラップレコードを樹立
@DIME
質実剛健な1990年代セダン3選
質実剛健な1990年代セダン3選
GQ JAPAN

みんなのコメント

13件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

536.2563.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

82.5175.0万円

中古車を検索
CCの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

536.2563.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

82.5175.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村